5月18日の小学校5-6年生クラスは、正多角形の作図の続きをしました。
始めに、正7角形の作図法の復習をしました。デューラー『測定法教則』によると、正7角形、正10角形の作図は正5角形の作図を利用してすぐできます。すなわち、正5角形の作図法の図(プトレマイオスの方法)を描くと、その中に円に内接する正7角形と正10角形の長さがもうできているのです。
正5角形はとても美しいので、これも描いてみました。正5角形には対角線が5本あり、すべて結ぶと星形(☆)になりますね。これは数学では五芒星といい、いろいろなアクセサリーや、サッポロビールのマークなどいろいろな商標に使われています。また、アメリカ合衆国の星条旗や、中華人民共和国の五星紅旗、ヨーロッパの欧州旗など、旗の中にもありますね。
さて、正7角形を応用すると、正14角形が描けます。どうすればよいでしょうか。円に内接する正7角形が描けたとすると、その1辺の中点と円の中心を結んだ半径が円と交わる点をとりますと、この点は円弧の中点になります。辺はこの円弧に対する弦といいます。弦ということばは、弓に張る弦からきています。頂点から円弧の中点までの長さで円を切っていけば正14角形ができますが、うまくやるためには、7つの円弧のそれぞれを2等分するようにすればよいでしょう。
実際に正14角形を描いてみると、ずいぶん円に近いことがわかるでしょう。角はずいぶん180度に近いですね。
つぎに、正28角形を描いてみました。正14角形を利用して、同じようにしてできますが、最初に描く円の半径をできるだけ大きくした方がきれいに描けるでしょう。A4サイズの紙の短い方の辺の長さがちょうど21センチ、つまり210mmなので、その半分は105mmです。ですから、およそ半径10センチの円がA4の紙に描ける最大の円だということがいえます。実際に描いてみると、すごく円に近いことがわかりました。
いままでいろいろな正多角形を描いてきましたが、今までに描いたものをまとめてみました。また、まだやっていないけれど、簡単に描けそうなものもいくつかありました。正16角形までの範囲では、正11角形、正13角形がまだ描けないことがわかりました。これらについては、次回に考えてみましょう。
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