中高生のための現代数学
実際の授業の様子(中高生のための現代数学クラス)
中高生のみなさんは現代数学という言葉を聞いて、何を思い浮かべ、どんなイメージをもちますか?学校で習っている数学とはぜんぜん違うもの?現代アートのようにまったく意味不明でチンプンカンプンなもの?TV番組で見たフェルマーの最終定理や abc 予想などの未解決問題に挑戦するもの?
数学は紀元前 300 年ごろにギリシャの数学者ユークリッドが『原論』を著して以来、今日まで長い歴史をもち、現在も日夜発展を続けています。数学は物理学をはじめとする諸科学の基礎に位置づけられているため、20 世紀初頭に数学の危機が叫ばれるようになると、ヒルベルトをはじめとする数学者や哲学者が、数学を厳密な基礎の上に構成し直す機運が起こりました。その結果、現代の数学はツェルメロ=フレンケルの公理系と呼ばれる公理系に基づく新しい公理的集合論を基礎として再構築されることになりました。
すべての数学を集合論の基礎の上に再構成するという理想は 1939 年のニコラ・ブルバキによる『数学原論』の刊行開始によって現実のものとなりました。ブルバキは、このシリーズの中で集合、位相、代数などの分野別の教科書を次々と刊行し、それまでの数学を集合論に基づく厳密な数学に書き換えたのです。
その後、第 2 次世界大戦が終結した 1945 年前後からオペレーションズリサーチ、グラフ理論と組合せ論、ゲーム理論などの応用数学が発展しました。またコンピューターが実用化されたのもそのころです。情報化社会を支えている暗号理論が整数論に基づいているように、現代の応用数学は高度な数学の基礎の上に成り立っています。
そこで、中高生が現代数学を学ぶには、基礎となる集合論の言葉や記号に慣れることから始める必要があります。集合の記号に慣れておくことで、その後どの分野に進むにしても学びやすくなります。
学校で学んでいる数学を少し高い視点から眺めてみたい人だけでなく、学校ではなかなか学ぶ機会のない広くて自由な数学の世界を探求してみたい人にこのクラスへの参加をお勧めします。イプシロン・デルタ論法を使いこなしたり、極限という考え方の基礎にある位相空間や距離空間に触れたり、学校ではあまり触れられない虚数や四元数、p 進数などの新しい数の世界を探求したい人、球面やドーナツ面だけでなく射影平面や非ユークリッド平面などの不思議な曲面上の幾何学やトポロジーを探求したい人、微分方程式を使って物理現象の謎に迫りたい人など、それぞれの興味に応じた幅広い数学の世界をいっしょに体験しましょう。
中高生のための現代数学クラスの詳細
講師 | 佐々木和美 <プロフィールはこちら> |
授業曜日 | 毎週火曜日 |
授業時間 | 19:20〜20:50(曜日と時間に関しては今後変更することもありえます) |
定員 | 対面 9 名、遠隔 10 名 |
入会金 | 20,000 円 |
授業料 | 15,000 円/月(授業録画配信代を含みます) |
授業回数 | 月 4 回、年間 48 回 |
振替授業 | なし |
教材費 | なし |
休会制度 | あり。(早めにご連絡をいただいた方で 1 ヶ月お休みをご希望でしたら、その月の授業料は無料になります。ただし連続しての休会は 1 ヶ月のみとなります。) |
複数受講、 兄弟割引制度 | あり。(合計した授業料から 1,000 円の割引となります。) 月の途中でも入会可能。(その場合、最初の月の授業料は出席した回数分だけになります。) |
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